システム投資の判断指針(バランス・手法選択・指針・判定基準)
H-4 投資指針・判定基準 > H. 投資対効果分析 元資料: ◆投資判断の指針(9枚)
目的・概要
◆投資判断の指針
考え方・観点
システム投資の判断(バランスを考慮する)
- ●攻めと守りのバランスを意識したIT投資を実現する
- バランスを統制する上での指針は下記の通り
- 守りの領域においては、既存ビジネスを中心としたシステム改修、リプレース等において、業務負荷の低減や業務効率の向上に直結する投資を優先する
- 攻めの領域においては、新たな事業価値創出や事業/企業間をまたいだデータ利活用の促進、利益創出に直結する投資を優先する
- BEFORE
- AFTER
- 課題
- システム老朽化による追加投資の肥大化
- サイロ化によるノウハウ横展開の停滞
- 企画/開発、分断によるスピードの鈍化
- 顧客データが蓄積できないことによるニーズ把握の制約
- 下記状態を目指す
- 品質 ↑
- 企画/開発スピード ↑
- 一時的にコスト ↑ 長期的にコスト ↓
- 自社戦略の中枢を担うDX人材 ↑
- バランス
- させる
- 【イメージ】
システム投資の判断(適切な手法を選択する)
- クラウド移行の7つのパターン(モダナイゼーションの7R)
- リタイヤ(Retire):システムの廃止
- 稼働中のシステムを停止もしくは破棄する。数年後にサービスが終了、あるいはベンダーのサポートが終了するタイミングでシステムの利用を停止
- リテイン(Retain):システムの維持
- オンプレミス環境で稼働しているプラットフォームやシステムに変更を加えないでそのまま数年間稼働させ続ける、いわゆる塩漬けされるシステム
- リバイス(Revise):一部改修
- 既存システムのアーキテクチャーを維持しつつも、クラウドへ移行するためにアプリを追加・変更
- リビルド(Rebuild):再構築
- 既存のアプリを新しいサービス、プラットフォーム上で稼働させるために既存ロジックを再検討し、アプリを再構築
- リプレース(Replace):新パッケージサービスへ移行
- 既存アプリを破棄し、クラウドベンダーのSaaSなどが提供するアプリへ全面的に切り替える。SaaS移行やパッケージ導入によるシステム刷新が該当
- リホスト(Rehost):インフラ刷新
- アプリが稼働しているプラットフォームからIaaSのクラウド環境へ移行。仮想サーバーの種類が異なる場合、オンプレミス環境の仮想サーバーで稼働しているシステムイメージを、クラウドベンダーが提供するツールなどを利用して移行
- リファクタ(Refactor):ソースコードの改善
- 既存システムの全体アーキテクチャーやアプリの仕様には変更を加えず、インフラ構成についてクラウドベンダーが提供するサービスを活用するために一部修正する
- 出典: https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/sys/18/032600023/042000002/
システム投資の指針②
- ●自社の経営に資するDX推進を実践する
- DX推進の指針は下記の通り
- 開発のしやすさに加え、運用保守を考慮したITアーキテクチャへと段階的に移行する
- 開発柔軟性(はやい)/ビジネス貢献度(うまい)/投資健全性(やすい)を考慮したロードマップを策定する
- 自社の価値向上に寄与する開発には投資コストをより多く配分する(スクラッチ開発も許容する/単なるシステムの老朽更新や投資効果の低いシステム要求実現は行わない)
- 事業部門で担えるIT利活用は標準プラットフォーム/ツール提供、レクチャ等により支援する
- 利用価値の低い/一定期間稼働していないシステム資産は凍結、廃止を行う
システム投資の指針③
- 取り組みのステップ・イメージ | # | 項目 | 効果イメージ(時系列) | 判断ロジック(※効果の例) | | --- | --- | --- | --- | | ① | 質+効率 | →→↑↑↑ | 質を伴った効率向上でプロパーの余力が生まれること ※質担保の例=○○ / 余力創出の例=○○ | | ② | 価値 | →→→↑↑ | 生まれた余力から新しい価値(将来的なものも含む)が生み出せること ※価値創出の例=○○ | | ③ | コスト | ↑↑→→↓ | 一時的にコストは上がるものの、中長期ではコスト メリットが出ること ※コスト削減の例=○○ | | ④ | 収益 | ↓↓→→→↑ | 売上(トップライン)が上がり、コストが下がることで、 経営的なメリットが出ること ※収益向上の例=○○ |
システム投資の指針④
- 基本的な考え方は、①不要なものを基準を設けて捨てること(整理)②整理後のものを対象に目的に沿って使える状態にすること(整頓)である。下記にシステム投資・判定基準の例を示す | 【システム観点】 ●一定期間使用していないシステムは、準備期間を設けたのち廃棄とする ●老朽更新については、原則、塩漬け(システム投資を凍結)とするが、下記の点も考慮し、対策の細分化を行う 例1)ハード老朽 ・保守延長を前提とする ・スポット契約、サードパティ保守も検討する 例2)OS老朽 ・業務影響範囲が少ないシステム・・セキュリティ制約を確認し延命 ・業務影響範囲が大きいシステム・・延命を検討した上で、 結果により投資対象の判断を実施 | 【ビジネス観点】 ●事業貢献度合いを客観的に評価し、新たなシステム 投資やシステム統廃合を判断する <事業別> (短期) 製品やサービスの競争貢献度合い 一定期間の収益貢献度合い (中長期)市場の成長性を意識した収益貢献度合い <組織全体> より広い事業での収益貢献度合い より広い事業での効率貢献度合い | | --- | --- | | 【要望観点】 ●現場要望は、戦略に則り客観的に判断する ・部門の考えだけで判断しない/声の大きさや力関係に左右されないようにする/・戦略に整合しているかを確認する 仕組みや判定の場を作る/・ケースに応じ、ビジネス領域ごとにキャップ(予算上限)を設け、枠内で優先順を設定する (予算は使いきるもの という発想にならない様に留意) | |
- ※いずれも、ビジネス課題/システム課題のバランスを考慮する / ビジネス縮退領域については、上記によらず、適宜見極めを行う
システム投資の指針⑤
- クラウドの選択における判断軸の例を下記に示す | | プライベートクラウド | パブリッククラウド | | --- | --- | --- | | | | (AWS、AZURE他) | | 機密性 | ◎ | ○ | | 資源拡張性 | ○ | ◎ 資源は無限に近く拡大可 オートスケール可 | | カスタマイズ性 | ◎ 自社なので自由度高い | ○ | | 運用・監視 | ○ 自前で構築 | ○ ブラウズ画面提供 (Cloudwatchなど) | | ハード障害対応 | ○ 自前で行う | ◎ 事業者が行う | | コスト | ○ | ◎ 重量課金 |
投資対効果・判定基準の検討(案)
- 判定基準の検討においては、下記のようなたたき台を作り、具体的な指標値について、進めながら検証するのがよいと思われる
- 超差別化・価値創出
- ある程度の期間をかけて、価値創出を目指す施策などを対象とする
- IA=●以上、ROI=●%以上が規定値
- リスク回避・確実性向上
- 短中期的なリスクヘッジや、中長期で差別化や価値創出を支える基盤になる施策などを対象とする
- IA=●以上、ROI=●%以上が規定値
- 効率化
- 短期的に(原則1年)、業務効率を向上させる施策などを対象とする
- IA=●以上、ROI=●%以上が規定値
判定基準・特性ごとの判定の型/区分を作る・例
イメージ図
手順・進め方
手法・理論
投資判定・プロセス指標モデル
- 施策実行においては、戦略に基づく段階ごとのプロセス指標を設け、実行状況をつぶさに見ていく必要がある

