投資評価モデル・4象限・判定基準(システム投資モデル・4象限・評価モデル詳細・レバレッジ)
H-4 投資指針・判定基準 > H. 投資対効果分析 元資料: ◆投資対効果の評価 前半(12枚)
目的・概要
考え方・観点
投資対効果・4象限の説明と例示
| 01_価値創造 価値創造は、新しい価値や利益を生み出すITシステムの導入や改善を指す。このカテゴリには、 革新的な技術やサービスの提供が含まれる。 ・デジタルサービスの開発: 新しいアプリケーションやデジタルプラットフォームの開発 ・顧客体験の向上: ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスの改善 ・データ分析とインサイトの提供: ビッグデータ解析による新しいビジネスインサイトの発見 ・AIと機械学習の導入: AIを活用した新しいサービスやプロセスの提供 | 03_確実性・リスク回避 確実性・リスク回避は、ITシステムの安定性とセキュリティを確保し、リスクを最小限に抑えることを指す。 ・サイバーセキュリティ対策: セキュリティシステムの強化や脅威管理の実施 ・バックアップと災害復旧: データのバックアップとディザスタリカバリシステムの導入 ・規制遵守: データプライバシーや法令遵守のためのシステム構築 ・インシデント管理: ITインシデントの迅速な対応と管理 ・品質向上:計算精度の向上等による製造品質の改善 |
| 02_効率化 効率化は、ITシステムを活用して業務プロセスの効率を向上させることを指す。 ・業務プロセスの自動化: RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を使った業務自動化 ・クラウドコンピューティングの活用: クラウドサービスを利用したコスト削減とスケーラビリティの向上 ・インフラの最適化: 仮想化技術やコンテナ化を活用したITインフラの最適化 ・リソース管理の改善: IT資源の効率的な管理と最適化 | 04_省力・現状維持 省力・現状維持は、現行のITシステムや運用プロセスを維持しつつ、効率的に管理することを指す。 ・システムの保守管理: 既存システムのメンテナンスとアップデート。 ・ITサポートとヘルプデスク: ユーザーサポートの提供と問題解決の支援。 ・資産管理: ハードウェアやソフトウェアの資産管理。 ・ソフトウェアの更新: セキュリティパッチやソフトウェアアップデートの適用。 |
| <まとめ> 価値創造: デジタルサービスの開発、顧客体験の向上、データ分析とインサイトの提供、AIと機械学習の導入。 効率化: 業務プロセスの自動化、クラウドコンピューティングの活用、インフラの最適化、リソース管理の改善。 確実性・リスク回避: サイバーセキュリティ対策、バックアップと災害復旧、規制遵守、インシデント管理。 省力・現状維持: システムの保守管理、ITサポートとヘルプデスク、資産管理、ソフトウェアの更新。 |
投資効果とストーリー検討
- 施策の投資対効果を試算し、実行上のストーリーや優先順を検討する
- 投資効果評価モデル
- シーズメッシュ式.fy23
事業貢献度とは
- 事業貢献度とは、事業の成長に寄与するモノサシのこと
- モノサシは「どのような戦略を取るか」によって、組み合わせが異なるため、事業貢献度(≒事業インパクト)には複数の捉え方が存在する(下記に例) | 事業貢献度 | 組み合わせの例(1) | 組み合わせの例(2) | | --- | --- | --- | | 1.高いとするもの | 収益性(大)×成長性(大) | 模倣困難性(大)×成長性(大) | | 2. | 〃 (大)× 〃 (小) | 〃 (小)× 〃 (大) | | 3. | 〃 (小)× 〃 (大) | 〃 (大)× 〃 (小) | | 4.低い | 〃 (小)× 〃 (小) | 〃 (小)× 〃 (小) |
- ※たとえば、新規事業においては、ある程度のリスクを取り、4-5年をかけて市場を醸成するなど、
- 収益だけでは事業貢献度を測れないケースがある ・・「戦略の類型」も併せて参照
戦略の類型①
- 戦略の代表的な類型を示す
- ●コストリーダーシップ戦略 (Cost Leadership)
- この戦略の目的は、業界内で最低のコストで製品やサービスを提供することです。この戦略を成功させるためには、大量生産、効率的なオペレーション、コストの削減に関する継続的な取り組みが必要です
- コストリーダーシップ戦略を採用した企業は、低価格で商品やサービスを提供することができるため、価格競争が激しい市場では有利な立場を取ることができます
- ●差別化戦略 (Differentiation)
- この戦略は、業界内の他の競合とは異なる、独自の価値を持つ製品やサービスを提供することを目的としています。この独自の価値は、特定の機能、デザイン、ブランドイメージ、顧客サービスなど様々な要因に基づいている場合があります
- 差別化戦略を採用した企業は、顧客からの高い認知やブランドのロイヤリティを享受できる可能性があり、高い価格で商品やサービスを販売することができる場合があります
- ●集中戦略 (Focus)
- この戦略は、市場の特定のセグメントやニッチに焦点を当て、その特定のセグメントのニーズを最もよく満たす製品やサービスを提供することを目的としています
- 集中戦略は、さらにコストリーダーシップまたは差別化の観点で細分化されることが多く、例えば、特定の市場セグメントでのコストリーダーシップや、そのセグメントに特化した独自の価値提供を目指す場合があります
- 図の出典:中小企業庁のサイトより
- https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/chusho/b2_1_2.html
- 出典:ChatGPT
戦略の類型②
- ●ブルーオーシャン戦略 (Blue Ocean Strategy)
- この戦略は、競争の激しい「レッドオーシャン」から離れ、新しい市場空間やニッチを作り出す「ブルーオーシャン」を追求する考え方です
- 既存の市場とは異なる価値創造を目指し、競争を避けて利益を最大化することを目的としています
- ●コアコンピタンス戦略 (Core Competency)
- この戦略は、企業が持つ独自の強みや能力(コアコンピタンス)を最大限に活用することで、競争優位を築く考え方です
- 企業は、これらのコアコンピタンスを基に新しい市場やビジネスチャンスを探求することができます
- ●クロスセリング & アップセリング
- 顧客に既存の製品やサービスをさらに購入させる(クロスセリング)または、より高価な製品やサービスにアップグレードさせる
- (アップセリング)戦略です
- ●製品ライフサイクル戦略
- 製品は導入、成長、成熟、衰退の4つのフェーズを経るとされ、それぞれのフェーズに合わせたマーケティングや生産の戦略を適用します
- ●市場浸透戦略
- 既存の市場で、既存の製品やサービスをさらに販売することを目指します。価格の引き下げ、プロモーションの拡大などが該当します
- ●市場開発戦略
- 既存の製品やサービスを、新しい市場や顧客セグメントに提供する戦略です
- ●製品開発戦略
- 既存の市場に、新しい製品やサービスを導入する戦略です
- ●多角化戦略
- 新しい製品やサービスを、新しい市場に提供する戦略です。これは、ビジネスのリスクを分散するためのものです
- ●統合戦略 (Vertically Integrated)
- 供給チェーンの異なる部分を自社内で一貫して管理する戦略です
- 例えば、製品の原材料の生産から最終的な小売りまでを一手にすることです
- ●外部成長戦略
- 企業が合併や買収を通じて成長を目指す戦略です
- ●フランチャイジング戦略
- 企業が自らのブランドやビジネスモデルを第三者にライセンス提供し、地域や市場の拡大を目指す戦略です
- ●リトリート戦略
- 市場からの撤退や、ビジネスの縮小を選択する戦略です
- これは、資源をより収益性の高いエリアに集中させるためや、不採算部門を切り離すために行われることが多くあります
- ●グローバル戦略
- 企業が国際的な規模で事業を展開し、異なる国や地域間でのシナジーを追求する戦略です
- 出典:ChatGPT
戦略の類型③
- ●持続可能性戦略 (Sustainability Strategy)
- 環境、社会、経済の三つの側面をバランスよく取り入れながら、長期的な成功を目指す戦略です
- CSR (Corporate Social Responsibility) や環境保護の取り組みなどがこのカテゴリに含まれます
- ●ディフェンシブ戦略 (Defensive Strategy)
- 競合他社の攻撃から市場の地位を守るための戦略です
- これには、製品の改良やマーケティング活動の強化、価格競争などが含まれることが多くあります
- ●オフェンシブ戦略 (Offensive Strategy)
- 競合他社を圧倒し、市場での優越的な地位を獲得するための前向きな戦略です
- 新製品の急速な導入や積極的なマーケティング、競合他社との価格戦争などが取られる戦術として考えられます
- ●フランティア戦略 (Frontier Strategy)
- まだ開拓されていない新しい市場や技術領域への進出を目指す戦略です
- 高いリスクを伴うことが多いが、成功すれば大きなリターンを期待できる戦略です
- ●顧客中心戦略 (Customer-centric Strategy)
- 企業活動の中心に顧客を置き、顧客のニーズや期待を最優先に考える戦略です。CRM (Customer Relationship Management) システムの
- 導入や、パーソナライゼーションの取り組みなどがこの戦略の一部として行われることが多くあります
- ●デジタル戦略
- デジタル技術やプラットフォームを中心にした戦略です
- デジタルトランスフォーメーションやEコマースの拡大、デジタルマーケティングの強化などが含まれます
- ●アグリゲーション戦略
- 多くの供給者や生産者からの製品やサービスを集約し、顧客に一元的なアクセスポイントを提供する戦略です
- 多くのオンラインプラットフォームやマーケットプレイスがこの戦略を採用しています
- (参考)成長のマトリックス (Growth Matrix / BCG Matrix)
- BCGマトリックスは、ビジネスユニットの市場成長率と市場シェアを基にして、そのポジションを「スター」「金のなる木」「問題児」
- 「負け犬」という4つのカテゴリに分類しますこのマトリックスは、投資やリソースの配分を決定するための参考として使用されます
- (参考)VRIOフレームワーク
- VRIOは「Value(価値)」「Rarity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(組織化)」の頭文字を取ったもので、
- 企業のリソースや能力が競争優位を生むかどうかを評価するためのフレームワークです
- (参考)経済的価値付加 (Economic Value Added; EVA)
- EVAは、企業が資本を超える収益を生み出す能力を測定する指標であり、企業の真の価値創造を示すものとして用いられます
- 出典:ChatGPT
イメージ図
手順・進め方
手法・理論
システム投資・判断モデル
- 下記にシステム投資を判断する際のモデル図を示す
投資効果評価モデル(シーズメッシュ式)
- 下記にシステム投資を評価する際のモデル図を示す
- 投資効果評価モデル
- シーズメッシュ式.fy23
- 投資対効果の評価モデル・シンプル版
- モデル式:(付加価値額×レバレッジ/投資額)/期間
- ※計画時においては、
- レバレッジは考慮しない
- (リスク発生による損失額を含む)
- 【本評価モデルの特徴】
- ①一般的なROIの算定式にはない「期間」の要素を加えている
- ②投資前後の比較を行う際に、
- プラス(+)/マイナス(ー)
- 双方に働くレバレッジの要素を
- 評価項目として想定している
- (シーズメッシュ式、2024/5/9版)
- 投資対効果の評価モデル・詳細版
- 生産性
- やる気
- ナレッジ
- ツール、環境
- 付加価値額(Value)
- レバレッジ
- (Leverage)
- 投資額(Cost)
- 期間(Period)
- 投資対効果を改善するためには、施策とそのバランスも重要
- (参考)財務/社内プロセス/顧客/学習と成長(BSC)
- 例)リスク低減策、ガバナンス施策をとる、
- ツールを導入して期間を短縮する、
- コンサルを入れてリスクを低減する など
- 投資対効果は、主要な4つのパラメータで計測する
- 投資対効果
- クリエイティビティ―、
- アイディア
- AGI、ASI
- エンジニアリングニーズ
- 開発規模
- 運用規模
- 保守規模
- 流用規模
- 調達規模
- プロダクト獲得
- の回転率
- モダナイズ
- 指数
- 技術負債
- 指数
- 内製指数(特に人材)
- 外部コントロール指数
- 総合コントロール指数
- ※値が大きいほど効く
- NPVなど
- リスク
- 対策費
- *2
- 人件費
- (工数×単価等)
- 事業モデル特性
- 業務モデル 〃
- 戦略性
- 所与の
- モデル式:(付加価値額×レバレッジ/投資額)/期間 > k 値x
- k 値 は良し悪しの基準値・・戦略+事業特性により基準値が変わる
- 投資対効果は、値の前・中・後を比較し、判断する形
- 例)投資対効果の計画(P: Plan) と実績(A: Actual)、
- または局面(M: Middle)のギャップを比較する など なお、計画時においては、レバレッジは考慮しない
- *1: 付加価値額とは
- ・企業が生産活動により産出した価値を数値で表したもの
- ・売上高から外部で調達した価格を差し引いた数字で表す。つまり「粗利」の意味に近い
- ※上記は一般的な解釈だが、当モデルでは「純利」で捉えることに加え、レバレッジによる増幅要素も付加価値額に含める
- *2: リスク対策費には損失の受容額も含む
- *3: 投資対効果の分析において、環境の変化をどう捉えるかは課題
- *1
- リスク発生による損失額
- (シーズメッシュ式、2024/5/9版)
- 投資対効果の評価モデル・判定基準
- 下記のような類型モデルを定義して、判定のための基準値(k値)を導く
- 出典:(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)IT投資マネジメントガイドライン・理論編 p.32
- たとえば、
- 事業部門のアプリ開発においては
- 効率向上は「5.0」以上
- リスク対応は「3.0」以上
- 価値増大は「1.0」以下も内容に
- より、投資の対象とする
- ・・など、
- k値の基準を設ける
- ※上記の数値はあくまでも例です
- (シーズメッシュ式、2024/5/9版)
- 投資対効果の評価モデル・レバレッジ
- レバレッジは付加価値額に将来的にプラス/マイナスに働く要素であり、評価時に利用するパラメータである
- プランの段階では評価せず(オフセット値1を使用)、投資の局面や終了時との差異を分析評価することで、効果に寄与する要素の特定を行う
- レバレッジを算出する際のファクターと係数化の考え方は、概ね下記のとおり(評価項目は各企業において独自に設定が可能)
- 【レバレッジによる補正の考え方】
- 影響する要素として期間短縮または投資額圧縮につながるもの(α群)と資産増につながるもの(β群)があり、それぞれの評価の最大値の合計を補正に使用する
- (シーズメッシュ式、2024/5/9版)

